ある調査によると、バイリンガルやマルチリンガルの65%は、話している言語によって、違う自分になっていると感じているという。
言語は人格に影響を与えるのか、与えるとしたらどの程度与えるのか、という疑問は長年にわたって議論されてきた。その答えは、人によっては眼鏡のように世界の見え方が変わるものだったり、コンタクトレンズのように気にならないものだったりする。
話す言語により世界の認識の方法は変わるという言語相対論にかかわる論争の歴史は18世紀にまで遡る。現在主流となっている考え方に影響を与えたのは、20世紀半ばの言語学者ベンジャミン・リー・ウォーフかもしれない。