通訳者や翻訳者に資格証を発行することは、適切なシステムを整え、EU加盟国間で統一を図ることにつながる。
マルタ大学の大学院生および教員らは、今年10月に行われた公判で、専門の通訳者が不在であった事が大きく取り上げられたことに、懸念を示した。
マルタでは通訳・翻訳業務への規制がなく、専門的な訓練を受けていなくても受注できるため、裁判など慎重を要する現場でその質が保てなくなっている。また法律、金融、技術など公的な文書でも質の低い翻訳が低価格で行われているため、専門的な知識や技術をもった通訳・翻訳者を圧迫している。
EUでは加盟国の1つで有効な許可証があれば全加盟国で通用するが、マルタでは許可制度がないために、資格のある通訳・翻訳者が不利な状況におかれている。