ドイツ文芸翻訳協会(VdÜ)が、15年ぶりとなる報酬調査の結果を発表した。この調査は、外国語からドイツ語への文芸翻訳の契約書664通を元にしたもので、ドイツの文芸翻訳における翻訳者への売上手数料は、裁判所が定めた規定を下回っている場合が多いことが明らかになった。
ドイツにおける翻訳者への売上手数料は、5000部以上売り上げた場合に限り純売上高の0.8%と、2011年に裁判所が設定した。しかし、今回調査された664通の契約書のうちこの規定に従っていたのは、わずか46%だった。
これに関してVdÜは、数十年間にわたる熱心な政治的および法的ロビー活動に関わらず、文芸翻訳という難しい仕事の適切な報酬について理解してもらうのは難しく、大きな出版社との交渉における文芸翻訳者の弱い立場が再び浮き彫りになったとコメントしている。