オーストラリアの学生が外国語を学ばない理由

世界翻訳ニュース

いわゆる「アジアの世紀」に突入し十数年が経過したが、オーストラリアで外国語を学ぶ人の数は深刻な減少傾向にある。

ほぼ全てOECD諸国の学生は、卒業までに少なくとも外国語を1言語学ぶ。しかしオーストラリアでは、現在、英語以外の言語を母語とする学生を含めても、外国語を学ぶ学生はほぼ10%程度であるという。

このことについて、オーストラリアでアジア文化の普及活動を行うAsia Education Foundationの事務局長であるKurt Mullane氏は、最も大きな課題として、オーストラリア人がモノリンガル主義であることを挙げている。「オーストラリア人は、これまでも英語だけでここまで成長してきたのだから、今後も英語さえ話せれば十分であろうと考えている。しかし、急速に変化を遂げる世界の状況下では、モノリンガルは確実に少数派となるだろう。」と同氏は述べる。