アメリカでは130以上のネイティブアメリカンの言語が消滅の危機にある。Wukchumni語を流ちょうに話せる最後の一人となったマリー・ウィルコックス(81)は、その言葉をよみがえらせるため、7年がかりで辞書作りに取り組んでいる。その過程でコンピュータを使うことも覚えた。
マリーは祖母の死とともにWukchumni語を封印し、自分の娘は英語で子育てしてきた。だが彼女の姉妹が子どもたちにWukchumni語を教えようとしたとき、まだまだたくさんの言葉を覚えている自分に気づいたという。
現在マリーは、言語に才能を見せる孫とともに、辞書にアルファベット順で言語を収録する作業に取り組んでいる。2006年設立の団体Global Oneness Projectによるショートムービー『Marie’s Dictionary(マリーの辞書)』 は、そんな彼女や娘、孫の姿を映像に収めている。