ベイルートでは、人々はアラビア語、英語、フランス語の3つの言語を「ごちゃ混ぜ」に話す。複数の言語を交差させて話す、コードスイッチングと呼ばれる言語現象は他の都市でも見られるが、ベイルートのコードスイッチングは独特であると、言語学者のDimachki氏はいう。
Dimachki氏によると、ベイルートのコードスイッチングは、必ずしも年齢や人種によって形式が決まっているわけでも、家庭や学校での使用に限られているわけでもないそうだ。
ベイルートでは多言語使用はどこにでも見られ、例えば、道路標識はアラビア語とフランス語で表示されているし、政府関連のウェブサイトには英語が含まれることが多く、レストランやカフェの多くはメニューを3つの言語で表記している。レバノン人同士で話すときでさえコードスイッチングしながら話すのが、ここでの話し方だという。