どの言語でも、最も容易く理解できそうな「Yes」と「No」という二つの言葉だが、その性質や解釈を本当の意味で理解することは、実は難しい。
2人の言語学者が、6月22日発売の刊行誌「Language」の中で、「Yes」と「No」を「両極性の不変化詞」とし、その働きについての研究内容を紹介している。この二つの言葉を理解するためには、会話の内容の本質を見抜き、複雑なパターンを読み解くことが必要だという。
例えば、「Is the door open or is it not open?(ドアは開いていますか? それとも開いていませんか?)」に対しては「Yes it is(はい、開いています)」と「No it isn’t(いいえ、開いていません)」の両方が答えとして認められるが、「Is the door open or is it closed?(ドアは開いていますか? それとも閉じていますか?)」に対しては、この2つの答えは適切ではない。
また、文章を発音するときのイントネーションも、「Yes」と「No」のどちらが適切な答えになるかに影響を与えるという。