ブラジルの翻訳協会Brazilian Translators Association(ABRATES)が主催する第6回国際会議が、6月5~7日にサンパウロで開催され、文芸翻訳に関する発表がいくつか行われた。
発表では、文芸翻訳に翻訳支援ツールを利用した場合の全般的な利点として、作業環境の快適さや人間工学的な面が改善されるとの指摘があった。具体例を挙げると、翻訳者が2つの画面を同時に使用したり、印刷本から直接原文を読んだりする必要がないということだ。
その他の利点としては、過去の翻訳データの別プロジェクトへの活用、特定の用語に対して定訳を提示する用語集、1文字入力した時点で翻訳者が入力しようとしている単語を予想し表示する「auto complete」や「auto suggest」など、翻訳支援ツールの入力自体を支援する機能も改善されていることが挙げられるという。