ハングルは、60年以上前に北朝鮮と韓国が分断されて以来、それぞれで違った進化を遂げてきた。2国間で違いが生じた主要要因の1つは、それぞれにおける英語への適応方法の違いで、韓国は北朝鮮に比べ英語の使用にためらいがなかったが、北朝鮮は英単語に相当する言葉を自国で作り出す傾向にあった。
北朝鮮の言葉には自前の理論があり、それはその英単語を自国語で想像し直すようなものである。例えば、英語の「cell phone(携帯電話)」に相当する北朝鮮の言葉を英語で直訳すると「hand phone(手電話)」になる。
言語の違いは、韓国を目指す北朝鮮難民にとって最大の課題になり得るため、分かりにくい表現の翻訳を支援するiPhoneアプリを開発した研究者グループもあるという。