新訳でよみがえる、恐ろしいグリム童話

世界翻訳ニュース

長年読み継がれてきたグリム童話だが、その初版がこの度初めて英語に翻訳された。

グリム兄弟を世界的に有名にしたグリム童話は、1812年に初版第1巻が、1815年に第2巻が発表された。その後、子ども向けにふさわしく手を加えて版を重ね、現在もっとも知られているのが1857年に出版された7版だ。

なぜ初版が英語に翻訳されないのかと常々思っていたミネソタ大学のJack Zipes名誉教授は、自身で初版を翻訳することにした。同教授によると、物語の多くは後版でかなり書き換えられており、私たちが親しんでいる物語は、初版のものとはかけ離れているということだ。

彼が訳したオリジナルの156話が先ごろ発売された。新しいイラストとおぞましくも新鮮な場面も加わり、よく知られた物語とは大きく異なる面を見せている。