世界で使われている約6900の言語のうち、およそ半分は消滅の危機にあり、そのスピードは加速し続けている。世界各地のコミュニティが自らの言葉を失おうとしているのだ。今世紀末までには現存する言語の最大90%が消えていくという予測もある。
言語の消滅とは、最後のネイティブスピーカーの死とともに訪れるが、減少していくネイティブスピーカー自らが、英語やアラビア語、スペイン語などの共通言語へと切り替えていった結果起こることも多い。これは、彼ら自身の選択の末の結果ともいえるが、社会的な疎外の歴史が、そのような切り替えをもたらした場合も少なくない。