バイリンガルの苦悩と報い

世界翻訳ニュース

100年前、英語を話さない親の子どものIQスコアが低い原因は、二ヶ国語を話すせいだと言われていた。正しくは貧困のせいであったし、言語の多様化によって国の発展が損なわれるかもしれないと研究者たちが恐れていたからかもしれない。

現在では「バイリンガルの強み」が取りざたされている。バイリンガルは定期的に言語の切り替えという頭の体操を行っているため、一言語しか話さない人に比べ認知力が高いと言われ、それは、バイリンガルが一言語しか話さない人に比べて複雑な仕事に長けていることを示す研究結果にも表れている。

しかし、より興味深いことは、物事を別言語に置き換える癖がついているバイリンガルは、他の人が考えていることに注意を払う能力が鍛えられており、それによって、二つの視点を持つことができるという点ではないだろうか。