たった1つの単語の誤訳で裁判のゆくえが変わってしまうことは、驚くほどよくある。法廷に同席する通訳が一定のレベルに達していないことによって、英語力が不十分な被告人や訴訟当事者が複雑な法体制をよく理解できず、権利が守られないケースは多い。
米国弁護士協会は4年前、英語力が不十分な人が法的に権利を守るための言語サービスを受けられず、破滅的な結末にいたってしまった事例が無数にあるとして、あらゆる法廷で通訳サービス基準を採用するよう、十分な予算を確保することを求めた。
アメリカの連邦裁判所では通訳者に厳しい試験を課しているが、州レベルでは連邦政府ほど試験が厳しくなく、試験に合格していない通訳者も採用されているのが現状だ。