医療リテラシーの低い人は、救急治療を利用したり入院したりするリスクが高く、薬の服用のしかたを間違うことも多い。米国医師会によると、医療リテラシーが低いことは年齢や人種、教育レベルなどよりも健康状態に強い影響をおよぼす。

医療リテラシーが低いと、健康や生活の質に悪影響があるだけでなく、コストもかさむ。そのコストを負担しているのは病院や診療所、政府などだ。

医療リテラシーを高める方法として、たとえば病院では、パンフレットや記入用紙などの文章を簡潔でわかりやすいものにする、地域の文化に配慮する、英語以外の言語で情報を提供する、といった対応が可能だ。外国人患者が病院で翻訳や通訳を利用できるようにすれば、自分の体調についてきちんと理解し、適切な治療を選択できるようになる。