バイリンガルであることの利点は良く知られるところだが、ある調査によると、ひとつの言語しか話せないモノリンガルのほうが判断力や洞察力に優れている可能性があるという。
ケンブリッジ大学などの調査によると、モノリンガルの人は自らの実績を評価する能力において、バイリンガルより遥かに長けているという。「第二外国語の習得は認知的予備力を高め認知症を回避できる」「バイリンガルのほうが寛容で共感的である」など、バイリンガルが総じて優れているとされてきた今までの研究に疑問符がついたのは初めてで、研究者たちも驚きを隠せないようだ。バイリンガルだから優秀だと信じて採用してきた企業などにも一石を投じそうな結果である。
しかしながら、専門家の多くは、たとえバイリンガルがモノリンガルに比べ優位でない点があるにしても、バイリンガルであることのメリットはそれを補って余りあるほどに大きいという見解のようだ。