8月26日にイヌイット語の代表者会議が、カナダのイカルイトで開催された。
北極圏の各地から集まった約60名のメンバーで行われたこの代表者会議は、“Unification of the Inuit Language Writing System(イヌイット語表記システムの統一)”と題し、これまで多様だったイヌイット語の表記システムの統一について意見交換が行われた。同会議では、インターネット社会を見据え、将来的にイヌイット語の表記文字をアルファベットへ統一するよう働きかけていくことが決定された。
これを受けて、今回の代表者会議を主催した団体の1つであるAtausiq Inuktut Titirausiqは、これまでカナダのイヌイットにより使用されてきたカナダ先住民文字などを使用したイヌイット語の表記方法から、標準的なアルファベットを使用した表記方法への移行に関する提言をまとめた草案を、カナダのイヌイット語教育委員会へ9月9日に提出する。
同草案には、「代表者会議からの提言は、標準的なアルファベット表記を基にしたイヌイット語表記システムの採用を、管轄部門が正式に検討することを促すもので、新イヌイット語表記システムは、イヌイット族がイヌイット族のために開発し、イヌイット語教育システムを通して導入される」と記されている。