外国語学習者ならだれでも、自分には「才能がない」と言いたくなったことがあるはずだ。自分ではどうすることもできない部分に、外国語の才能というものがあると想像するのはたやすい。
語学教師たちは、語学スキルは生まれつき備わっているのではなく身につけるものだと言うが、もしかしたら、複数言語を使いこなせるようになるかどうかはDNAを見ればわかるのではないだろうか?
1990年代、3世代にわたって会話に障害のある家系の研究で、言語に関連するFOXP2という遺伝子が特定された。この遺伝子に特定の変異があると、外国語をより速くより正確に聞きわけられる。
とはいえ、言語の習得には脳のさまざまな場所を使うので、この遺伝子だけで決まるわけではないようだ。