トレンド2:データを双方向で転送し、できる限り作業時間を短縮する
ネットワークに接続した試験機器の運用を大きく効率化するには、双方向のデータ転送が効果的だ。データ転送というと、一方向のデータ出力をイメージしがちだ。例えば、計量器をPCに接続し、データの手入力作業を減らすといったことだ。接続した計量器のエクスポートボタンなどを押すと、表示された質量をPCの対応入力欄に転送できる。これは一方通行(一方向)の通信だ。これに対し二方向(双方向)通信は、試験操作を開始する前に複数の項目を入力する必要があるような複雑な試験機器に搭載されることが多い。例えば、材料試験装置であれば、試験対象の試料やその製造ロット番号、試験システムが準拠する試験タイプ、得られた材料特性を判断するための寸法値などの入力が必要になることがある。さらに試験完了後には、データと結果をLIMS(ラボラトリー情報管理システム)に転送し、該当する試料の表に取り込まなければならない。こうした材料試験装置とLIMSが双方向通信できるようにすれば、データの入出力を自動化し、手入力に伴って発生する非付加価値時間やヒューマンエラーのリスクを排除できる。機器を接続し、双方向通信を確立することで、入力1回当たり5~15秒の作業時間を削減することができる。これが積み重なると、規模の大きな試験室なら1日当たり1時間以上の時間短縮になるだろう。
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