言語学者によると、世界中で使用されている恐らく50パーセントに及ぶ言語が、今世紀の終わりまでに消滅するという。

これは、米ハワイ大学マノア校と東ミシガン大学の言語学者が、危機に瀕する言語の将来を予測した結果で、1960年以降ほぼ30言語、平均すると4ヶ月に1言語が消滅しているという。

現在、地球上には約70億人が住み、現存する約7000言語のうちの1つまたは複数の言語を使って生活しているが、そのうちの30億人以上の母語は20言語に集約されている。中でも英語はデジタル時代の共通語で、第二外国語として使う人の数が母語とする人の数を数億人以上上回っている。人間は、数千年に渡り先祖から受け継いできた言語や、言語に付随する文化の危機にとりたてて意識を向けることなく過ごし、消滅を食い止めるには手遅れの段階になって初めて、ことの重大さに気づくのかもしれない。