司法の場におけるコミュニケーションの行き違いや誤解は、オーストラリアの先住民アボリジニのコミュニティの社会正義を追求する上で、大きな障害であるという。
チャールズ・ダーウィン大学の言語学者Samantha Disbray氏は、アボリジニが話す言語と刑事司法制度との間の溝を埋めるために「言語と司法プロジェクト」を立ち上げた。このプロジェクトは、中央オーストリアで使用されている特徴的な3種のアボリジニ言語を話すアボリジニが、法律用語やその意味合いを理解するのを手助けすることを目的としている。
一見ささいな誤解であっても司法の場では深い意味合いを持つことがあり、例えば英単語「guilty」を、アボリジニは有罪という本来の司法上の意味ではなく、自責の念と理解する可能性があるという。