言語は、多くの人にとってあって当たり前のものだが、話者数がわずか数十人あるいは1人だけになってしまい存続の危機にさらされている言語が地球上には存在する。
オーストラリアの先住民アボリジニの言語Amurdakを話す人は現在Charlie Mangulda氏1人だけで、同氏が言葉を忘れてしまったらAmurdakは消滅することになるという。この他にも地球上に存在する6000の言語のうちの半分が、今後50年の間に消滅する危機にあるといわれている。
これらの言語のほとんどは、口頭言語であり、書く手段を持たない。一方で現代では、携帯メールやEメールなどの書き言葉や絵文字を用いる通信手段が世界を凌駕しており、このことが消滅を早めている原因の1つだと、消滅危機言語に焦点を当てたドキュメンタリー映画「Language Matters」でホスト役を務めた詩人のBob Holman氏は指摘する。