翻訳不可能? そんなことはありえない!

世界翻訳ニュース

国際会議通訳者協会に所属するJordi Ferrer氏は、ブログA Word In Your Earで言語間の変換について次のように書いている。

この世に翻訳できない言葉などない。頭に浮かんだことは言葉にできるし、言葉になれば別の言語に翻訳できる。とはいえ、現実はそれほどシンプルではない。

言語相対論とも呼ばれるサピア・ウォーフの仮説では、各言語はその意味的特徴と文法的特徴により、想像・思考・表現できる内容が多少なりとも決まってしまうため、異なるものだとしている。この仮説が正しければ、翻訳不能な言葉とは、その言語で思考できることの限界点を示すことになる。

Ferrer氏は、このサピア・ウォーフの仮説を否定し、言語は思考を制限したり限界を設けたりするものでなく、言葉の習得によって対象物についての話をしやすくなるにすぎない、と主張している。