【品質入門】 注射器の設計、製造、使用上の品質を保証する引張圧縮試験 -4

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注射針は一般的に着脱式で、外筒に簡単に取り付けられる。1回使用後に注射針のみ廃棄するか、あるいは注射器自体が使い捨てタイプであれば、注射器ごと廃棄する。ロック部は主にプラスチック製で、シャフトは医療用ステンレス鋼製だ。注射針の製造要件は、対象となる膜を貫通しやすいこと。軸に腐食があると、初期刺通時や挿入距離が長い場合に抵抗力が生じるが、ステンレス製にすることで防止できる。また、針先のベベル(斜角)設計も重要だ。注射時に必要な力が大きいほど、患者に不快感を与え、あざなど意図せぬ損傷が発生しやすくなるが、鋭利な針先設計により、皮膚貫通に必要な力を最小化できる。素材試験については、金属の場合、注射器軸方向の湾曲を防止するためプラスチックと同様の曲げ耐性試験も可能だが、加工後の方が用途に適した試験を実施できる。

 

注射器による液体の吸引力と押出力を測定するスターレット社FMSシリーズ試験装置。同社のL2Plusソフトウェアを使用して、ピーク荷重と平均荷重を取得する。出典:スターレット社

 

 

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